四季報記者が選んだ新年度大バケ期待の20銘柄(5月31日発表)

ソフトバンクグループ(9984)

1位はソフトバンクグループ(9984)だった。利益ベースで評価すると、同社の業容はすでに投資会社に近い。2023年3月期は、アリババ株式の売却益などの投資損益が約4兆5000億円の黒字だった。一方、SVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)関連の投資損益は約5兆3000億円の赤字を計上しており、これが最終損益までに影響した。

ソフトバンク(9434)

ソフトバンクグループは、子会社のソフトバンク(9434)を中心とする携帯関連事業は健闘しているが、投資先企業の評価損益が全社の最終利益を左右する収益構造に変わりはない。日本企業として最大の最終黒字4兆9879億円を2021年3月期に記録して以降は業績の低迷が続く。

楽天グループ(4755)

2位の楽天グループ(4755)の重荷は携帯事業だ。携帯基地局設置の先行投資負担は大きく、最終赤字の大半は携帯事業に由来するとみられる。前2022年12月期は4期連続の最終赤字で、有利子負債総額も拡大が続く。