【市況】株価指数先物【引け後コメント】 リスクは取りづらい状況のなか、2万6000円水準での底堅さは意識された

大阪9月限
日経225先物 26000 -340 (-1.29%)
TOPIX先物 1848.5 -25.5 (-1.36%)

日経225先物(9月限)は、前日比340円安の2万6000円で取引を終了。寄り付きは2万6120円と、シカゴ日経平均先物(2万6245円)を下回る格好で売り先行で始まった。開始直後につけた2万6040円を安値に持ち直すと、前場半ばには2万6270円まで下げ幅を縮める場面も見られた。ただし、世界景気の減速懸念が強まるなかではリバウンド基調は強まらず、前場半ば以降は売り直され、一時2万6010円まで下落幅を広げた。後場は2万6070円~2万6130円辺りの狭いレンジで推移。ポジション調整と見られる動きにより、引け間際に2万5990円と2万6000円を割り込む場面もあったが、概ね2万6000円水準での底堅さは意識されていた。

6月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控え、様子見気分が広がったようである。10年債利回りが2年債利回りを下回る「逆イールド」の発生など景気後退の兆候も見られるなか、議事要旨の内容次第ではソフトランディング(軟着陸)よりも物価安定を優先させるのではといった警戒感が強まりやすく、ポジションを大きく傾ける動きは限られていた。

もっとも、議事要旨公表を通過しても、週末には6月の米雇用統計の発表が予定されている。また、国内の需給イベントとしては、上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための売りが8日に集中することもあり、積極的な売買を手控えさせそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.06倍だった。一時14.10倍まで上昇する場面も見られており、想定内のリバウンドといったところだろう。チャート形状では5月10日と7月4日の14.00倍割れでの2点底形成からのリバウンドが意識される一方で、14.10倍辺りからの戻りの鈍さが見られるようだと、NTショートに向かわせやすいだろう。

手口面では、日経225先物は野村が1090枚、バークレイズが740枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが720枚、ソジェンが650枚、クレディスイスが480枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はバークレイズが1280枚、シティが550枚、クレディスイスが380枚程度の売り越しに対して、みずほが990枚、BNPパリバが360枚程度の買い越しだった。